正式名称「バッテリーリレースイッチ」は、電気回路の入/切を担うスイッチです。「バスって、キー回すだけじゃエンジンかからないんだよー」なんて聞いたことありませんか。それはこのバッテリースイッチがあるからなんです。
操作のしかた(ON)
運転席メーターパネル右下に設置されています。ちょうどアイドリングコントロールノブのとなりです。

手前に引くとONになります。メーターパネルに「バッテリ」と表示され、電気回路に通電します。

このスイッチを入れることにより、メーターパネルやキースイッチ、放送機器などすべての電源が入ります。逆に言うと、このスイッチを入れないとエンジンをかけることができません。
メインスイッチを入れると走行に関するすべての装置(フィンガーシフトコントロール、エンジンコントローラーなど)の電源が入ります。メーターパネルなどもすべて通電しますので、長時間停車する場合はバッテリーあがり防止のため、メインスイッチはOFFするようにしてください。
日野のバスはキースイッチをONにしないと、運転装置に通電しません。
三菱ふそうをふくむ多くのメーカーは、メインスイッチONとともにメーターパネルなどすべての装置の電源が入ります。乗用車で言うと、エンジンを掛けないままキーをONにしたときのようになります。
しかし、日野のバスでは、メインスイッチをONにしたうえでキーをONにしないと、メーターパネルの電源は入りません。より乗用車に近いかたちになっています。
ONにしてもスイッチが入らない場合
運転席のメインスイッチをONにしても、メーターパネルに「バッテリ」が表示されない場合は、バッテリーあがりかエンジンルームにあるメインスイッチが入っていないことが考えられます。
メインスイッチはエンジンルームにある操作盤にも装備されています。こちらが大元のメインスイッチになっており、エンジンルームのメインスイッチが切れていると、運転席のメインスイッチでONにしても、電気回路には通電しません。(点検中の安全対策のため、このような設計となっています。)
よって、運転席のメインスイッチを入れても通電している気配がない場合は、まずエンジンルーム側のメインスイッチが入っているかを確認します。
エンジンルーム側のメインスイッチが入っているにもかかわらず、運転席メインスイッチで通電できない場合は、点検が必要です。電気回路の故障、ヒューズ切れなどが考えられます。
OFFにする前にエアコンを確認
運行終了時など、メインスイッチをOFFにするときは、必ずエンジンの停止を確認します。
また、エアコンの停止も確認します。これは重要です。
バスエアコンにはプレヒーター(燃焼式予熱器)が装備されています。主に暖房中に補助熱源として稼働する装置ですが、エアコン作動中やエアコン停止後の予熱器冷却中にメインスイッチを切ってしまうと、過熱して車両火災につながるおそれがあります。
安全のため、エアコンが完全に停止し、表示がすべて消えていることを確認してから、メインスイッチをOFFにしてください。
操作のしかた(OFF)
メインスイッチを左に回し、押し込みます。
「バッテリ」インジケーターが消灯したことを確認してください。