世界最小クラスのボディを誇るレッツノートRZ。小型軽量に特化しつつも、豊富な端子を搭載しており、万能なモバイルPCとして人気があります。
しかし、ずば抜けたコンパクトさゆえ、「大きさはどれくらい?」「小さすぎて使いにくくない?」と懸念している方も多数いらっしゃるようです。今回はそういった方向けに、3年ほど使ってきた筆者が率直な感想を紹介したいと思います。
RZシリーズの大きさってどれくらい?
まずはレッツノートRZの大きさを確認しておきましょう。
分かりやすいように方眼紙の上に置いてみました。
カタログスペックはこのようになっています。
幅 | 250.0mm |
奥行き | 180.8mm |
高さ | 19.5mm |
A4サイズが297x210mm、B5サイズは182×257mmです。つまり、RZシリーズはB5サイズのキャンパスノートとほぼ同じサイズであることがわかります。恐るべき小ささです。
高さ(厚さ)は2cmくらい。弁当箱と揶揄されることもあるレッツノートですが、RZは十分スリムだと思います。
人気のモバイルPC「ThinkPad Xシリーズ」でもA4サイズを超える大きさがあります。
RZがいかに小さいかがお分かりいただけると思います。
「iPadとほぼ同じ」とイメージしよう
さらに、iPadと並べてみると、RZのサイズ感がよりわかりやすくなります。
ご覧の通り、RZシリーズはほぼiPadと同じサイズです。
iPad(無印)と重ねてみても、ほぼピッタリですね。
「だいたいiPadサイズ」と思ってもらえれば、RZのサイズ感がイメージできると思います。
小さすぎない?
RZを使っているとよく耳にするのが「小さすぎない?」という声。
とくにキーボード操作がしづらいのではないかと懸念している方が多いようです。このサイズに109キーボードを詰め込んでいるので、ミスタイプとか増えないの?と。
また、ディスプレイが小さすぎて、見づらいのではないかと心配する声もよく聞きます。
たしかに自分も購入するまでは同じようなことを心配していました。それから実際に購入して3年ほど経ちましたので、実際のところをお話しましょう。
答え→「確かに小さい。けど気にならない」
結論から言うと、確かに小ささを感じます。
例えばキーボード。iPadと同じサイズのボディーにキーボードとタッチパッドを詰め込んでいるため、一つ一つのキーは小さくなっています。フルサイズキーボードを常用している人がレッツノートのキーボードを使おうとすると、少し窮屈に感じるのは否めないでしょう。
ディスプレイも実物を見ると小さく感じる方が多いかもしれません。
しかし、実際に購入して使っている身からすると、購入を躊躇するほどの問題ではないのかなと思っています。
小ささは設計でカバーされている
ご存知の通り、レッツノートは長年培った技術の粋を集めて設計されています。
レッツノートは、デザイン性を重視し実用性を犠牲にしがちな他のメーカーとは異なります。ユーザーの声を長年反映し続け、プロフェッショナルのニーズに答え続けてきたレッツノート開発チームが使いにくいモデルを世に放つわけがありません。
レッツノートRZについても、小ささゆえ使いにくさを感じる要素は設計面でちゃんとフォローされています。
例えば、キーボード。RZのキーボードは薄型のボディに比較し、十分なキーストロークが確保されています。1.5mmのキーストロークが確保されており、ちゃんと押し込んでいる感覚が得られるため、とても打ち心地が良いです。
さらにキーピッチ(キーとキーの間隔)も16mmが確保されています。
一般的なA4ノートパソコンが18mmくらいですので、それより少し小さいくらいです。手が大きい方だと少々窮屈かもしれませんが、標準体型の日本人であれば、ミスタイプが頻発するようなことはまずないと思います。
キーの形状もよく考えられています。タイプしているときに引っかかりが起こりやすい左上と右下を丸めたリーフ形状もパナソニック独自の技術です。数値では表せない使いやすさがそこにあります。
私も10分ほどですぐに慣れてしまい、フルサイズキーボードと同様に入力できるようになりました。
ディスプレイもRetina並みに見やすい
キーボードに次ぐ不安要素がディスプレイでしょう。
RZシリーズには10.1インチのIPS液晶が搭載されています。一般的なモバイルPCでは12インチ以上が搭載されていることが多く、RZはディスプレイも一回り小さいものが搭載されています。
しかし、ディスプレイに関しても特に問題は感じていません。むしろ、RZのディスプレイは圧倒的に見やすいです。
小さくても見やすい秘密は高DPIとIPS液晶という2点に隠されています。
RZシリーズのディスプレイは10.1インチという小柄なサイズに対し、WUXGA(1920×1200)という超高解像度を実現しています。肉眼ではドットを窺い知ることができないほど、高密度なディスプレイです。
そのままでは文字が点のごとく小さくなってしまいます。しかし、RZではスケーリングが設定されており、既定では150%に拡大されるようになっています。文字は読みやすいサイズに拡大して表示されるので、小さいディスプレイでも心配はありません。
1920×1200という超高解像度で実質1280×800を再現していること、そして視野角が極めて広く発色がよいIPS液晶の組み合わせにより、非常に滑らかにクッキリと表示することができます。この仕組みは視認性の高いRetinaディスプレイを搭載しているiPadと同じです。
こうした工夫により、RZシリーズは10.1インチという小さなディスプレイでも、大変見やすくキレイな表示をすることができます。私自身、1日8時間ほど使用することもありますが、まったく疲れません。
まとめ
今回はレッツノートRZのサイズと小ささゆえ生じる懸念について、ユーザー視点で解説してみました。
もちろん感じ方には個人差があります。ディスプレイについては完成度が高く、不満に思う方はほとんどいないと思いますが、老眼の方にとっては厳しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。また、キーボードについても手が大きい方やタイプ感にこだわりがある方は、実機で確認しておくことをおすすめします。
ただ、実際に購入して後悔するようなことにはならないと思います。ボディの剛性もよく、所有欲を満たしてくれる素晴らしいPCだと感じていますので、ぜひ一度、実機を手にとってみてご自身の目で確かめてみてください。
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