今年の帰省中にセカンドストリートに寄ってみたところ、なんとニコンのデジタル一眼レフカメラ「D610」が1万9000円という破格で販売されていました。

しかもボディーのみではなく、レンズキットで販売されており、「AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR」が付属。もちろんバッテリーとバッテリー充電器も付いているとのこと。

D610+24-85レンズキットの中古相場は10万円以上であり、中古で2万円以下というのは、どう考えても怪しいです。けど、ジャンク品ではなく、ちゃんとショーケースに入って展示されていました。
今のところD5600で不足は感じていないけど、10年落ちとはいえ、2万円でフルサイズが手に入るならこんな嬉しいことはないですよね。使わなかったとしても、売っちゃえばいいし。
ドキドキしながら、店員さんに頼んでショーケースから出して見せてもらいました。
2万円のニコンD610 動作OK!6ヶ月の保証付き!
実機を見せてもらうと、とってもきれいです。
外見上明らかな傷はなし、ズームリングの動きも滑らかで、見た目は問題なさそう。
バッテリーが装着されておらず、動作確認はできませんでしたが、なんと動作保証付きとのこと!6ヶ月以内にレシートを提示すれば返品可能らしいです。
これは買うしかないでしょ!ということで、即購入しました。

↑こちらがそのD610です。

グリップなどよく触れる部分もやれている感じが全くありません。大切に使われていたことが予想されます。

ボタンやダイヤルの反応も良好です。ファインダー内や背面モニターの表示も正常。
ダイヤルは経年使用にともなって、新品より若干柔らかい感触になっている気がしますが、むしろ軽くて回しやすい印象です。使用頻度の高いコマンダーや電源スイッチ、Lvスイッチなども不具合はないです。
レリーズ回数も調べてみましたが、60カットくらい撮影して以下の値でした。D610はシャッター耐久15万回となっており、現状では耐久試験の1/5くらいしか使われていないことになります。シャッターユニットもまだまだ大丈夫そうです。

アクセサリー類も充実(^^;)バッテリーも2個つき!
本体のつぎは付属品ですが・・・

付属品多くね?(笑)
- レンズフード(ニコン HB-24「AI AF VR Zoom-Nikkor 80-400mm f/4.5-5.6D ED」用)
- ACアダプター(ニコン EH-6。ニコンD1~D5向けのACアダプター)
- バッテリーチャージャー(HB-24・直差しプラグ付き)
- バッテリーパック(EN-EL15bとEN-EL15)
店で付属品を渡されたときには気がつかなかったのですが、充電器にバッテリーパックが装着されていたんですね。旧型とはいえ、予備バッテリー付きは大変ありがたいです。
EN-EL15とEN-EL15bはほぼ同じバッテリーですが、EN-EL15bではセルの改良が行われ放電特性が改善されているようです。撮影枚数もEN-EL15bのほうが多いとのこと。普段はEN-EL15bを使用し、予備でEN-EL15を使うことにしました。
バッテリー2個とも劣化度をチェック(ニコンのカメラはメニューから劣化度を調べることができます)してみましたが、いずれも劣化度ゼロでした。それと、よく見たらレンズにハクバの最上級レンズフィルターもついていました。いや、これで1万9千円は安すぎるだろ(笑)
写真館のカメラマンが使ってた?
あと、謎のレンズフードHB-24が付属していましたが、このレンズフードを見て、概ね前オーナーの察しがついた気がします。
このD610がショーケースに並んでいたとき、隣にD3xがいたんですよね。たぶん前オーナーはD610+24-85とD3x+80-400の2台持ちで撮影されていたのではないでしょうか。
D3xで使えるACアダプターもあるということは、スタジオ撮影もしていたはず。幅広い焦点距離をズームでカバーしているところを考えると、おそらく前オーナーは写真館のカメラマンだったのでは。学校行事の撮影などで使っていたのではないでしょうか。
2万円のニコンD610で試し撮り!
試し撮りしてきました。すべてD610+AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VRでのJPEG撮って出しです。撮影モードは絞り優先オート(A)F7.1か8.0で撮っています。XnViewでリサイズのみ(JPEG圧縮80)しました。






追記)D610のJPEG撮って出しは予想以上に画質が落ちることが判明しました。RAWだと非常に高品質な画が撮れますので、基本的にRAW撮りを推奨させていただきます(^^)ゞ

”シュコン”という良いシャッター音がしますね。さすがFX機は違います。
実は背景をちゃんとボカして撮ったのは今回が初めてです。D5600は旅行のときの記録写真とブログやウェブサイトの素材撮影が大半でしたので、作品として意識して撮ったことは数えるくらいしかなかったんですよね。
さすがにFX機で素材や旅行の記録写真しか撮らないのは、宝の持ち腐れというもの。ひとまず今回は背景をぼかしてそれっぽく撮ってみましたが、今後はカメラの勉強もしていこうかなと思っています。
単焦点レンズも買っちゃおうか、お悩み中です(笑)AF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gほしいけど、夜景もチャレンジしたいし・・・。いっそAF-S 24-70 F2.8Eでもいっちゃいますか~笑
(追記2025/3/28)いい!
購入してから2ヶ月ほど経ち、いろいろ撮ってみました。
2月末に東京に行く機会がありましたので、新宿ニコンセンターでピント調整とセンサー清掃をしていただき、夜の浅草で試し撮りしてきました。
大満足(^o^)/
試写した結果は、大満足!



さすがはニコン、10年落ちと侮るなかれ。
センサー性能は非常に高く、得られるRAWの品質は非常に高品質です。解像度、ダイナミックレンジ、階調にいたるまで、非常に忠実に収録できており、一見黒潰れや白飛びと見える領域もトーンカーブをいじるとちゃんとディテールが浮かび上がります。

高感度ノイズも少なく、ISO2500~3200までは全然使えます。暗い場所でもガシガシ撮れてしまうのは、やっぱり頼もしいもの。フルサイズの貫禄を感じます。
軽量機かつ型落ちとはいえ、モチベーションはかなり高いです。高品質なレンズを使い、写真の基本(光源、構図、露出、ピント、ブレ)を遵守してRAW撮りすれば、現行機と変わらない画を叩き出してくれます。
残念なところ:JPEGの画質・露出精度・WB
とはいえ、やはり型落ち機がゆえの残念なところもありました。
まず、JPEG撮って出しの画質がイマイチです。おそらく画像処理エンジンの古さに起因しているものと思われますが、最大サイズ・最高画質にセットしても、JPEGでは実際にセンサーが叩き出した画よりシャープネスが落ちて保存されてしまう印象を受けました。撮って出しだと、これまで使っていたD5600+18-55mmのほうがシャープに感じます。
露出精度もD5600のほうが良いですね。強い光源に引っ張られてアンダーになりがちです。とくに夜景のときは顕著で、黒つぶれになりやすい。+2.0くらい補正しないと適正にならないときもありました。
ホワイトバランスも黄ばみ気味になる傾向があり、撮って出しではくすんだ感じに写ることが多々ありました。ただし、アンダーでもダイナミックレンジが広いため、ほとんどの場合はRAW現像で炙り出すことはできますし、WBの黄ばみはD4までのニコン機に共通して起こる現象で、こちらもRAW現像で解決できます。
あとは、D610本体の話ではありませんが、やはりレンズ性能がボトルネックのような気がしますね。旅行のお供に便利な24-85ですが、力不足の感は否めず、等倍観察すると描写の甘さを感じます。上の浅草寺の夜景も、ライブビューを活用しピントをキッチリ合わせて、ミニ三脚でブレを撲滅し、F8まで絞っていますが、よく見ると細部はボヤッとしか写っていないんですよね。まあ目が慣れていない方からすれば、十分綺麗な範疇だと思いますが、どうしても高性能レンズと比べると分が悪いです。
ナノクリや24-70などに切り替えれば、さらによい描写をしてくれそうです。やっぱりフルサイズなら大三元か、単焦点は欲しいところ。
残念だったところは3つだけ(JPEGの画質、露出精度、ホワイトバランス)
逆に残念だったのはそれだけですね。
露出は撮影時に補正をかけたほうがベターですが、WBや画質の問題はRAWで撮れば解決できる話です。そもそもフルサイズのユーザーなら、ほとんどの方がRAW撮りしてLrなどで処理していることと思いますし、RAW撮影が前提なら、2025年でもまだまだ活躍できると思います。
実際、手にしてからというものニコンD610の形質には深く満足しており、ワタクシ、すっかり気に入ってしまいました(笑)
いつのまにか大口径単焦点レンズ「AF-S 50mm F1.8G」が手元に。気がついたらマップカメラで注文しておりました。綺麗にボケるし、絞れば鬼クリアな描写を見せてくれます。これが明るいレンズの楽しさなんだね♪
というわけで、今後はバス愛好家のみならず、写真愛好家としても精進して参りたい所存であります(^_^)ゞ