デンソーバスエアコンのエラーコードをまとめてみました!

バスネタ

観光バスに搭載されているデンソーバスエアコンエラーコードをまとめてみました。整備の参考になれば幸いです。

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はじめにチェック!故障じゃないよ!

次の表示は故障ではありません。

Pと表示される
プレヒーター冷却中です。表示が消えるまで、メインスイッチを切らないでください。
車両マークが点滅している
プレヒーター冷却中です。点滅が終わるまで、メインスイッチを切らないでください。
暖房準備中の表示
ファンマークが点滅して運転しない
暖房準備中です。冷却水温が40度以上になると運転開始します。
ボタンを押しても反応せず、「ピー」とブザーが鳴る
エアコンリレーボックスにあるメインスイッチが切れています。
温度表示が点滅している
設定温度(またはLO、Hi)が点滅しているときは、暖房準備中です。水温が上がれば暖房がはじまります。
温度表示が点滅し、縦棒(|)が表示されている
冷房能力抑制中です。外気温が高いなどの理由で、冷媒圧力が高くなっています。頻発するときは点検が必要です。
温度表示隣に横棒(-)が表示されている
メインエンジン停止中のため、送風を停止しています。エンジンを始動してください。
「SEE」と表示される
(サブ冷のみ)
サブエンジンの始動に失敗しました。一旦エアコンを停止し、再度始動してください。
3~4回くりかえしても始動しない場合は、点検が必要です。
温度表示隣に縦棒(|)が表示されている
(サブ冷のみ)
外気温が低いため、サブエンジンを停止中です。冬季の除湿などサブエンジンを始動させたい場合は、サービスセンターへ連絡してください。

 

これらの表示は故障ではありません。原因を取り除けば、正常に動作します。

そして、よくある間違いがこれ↓

コントロールパネル表示の例

H○○・C○○と表示されている場合です。

能力固定で運転する手動モードじゃないの?と思いがちですが、これは手動運転ではありませんのでご注意!

これは点検時に使用する固定モード運転という機能です。通常の運転での使用は推奨されないので、ON/OFFボタンを押して解除してください。

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エラーコード

「センサー」について

センサーという表記が出てきますが、「センサー」と「ガスセンサー」は指すものが異なります。

  • 「外気センサー」などの「センサー」とは、温度センサー(サーミスタ)を意味します。車内用と車外用が設置されており、エアコンの温度制御に使用します。
  • 「外気ガスセンサー」などの「ガスセンサー」とは、空気中のNOx(窒素酸化物)濃度を検知するセンサーを意味します。車外用と車内用が設置されており、車外と車内の空気の汚れ具合をモニタリングします。自動換気運転時に使用されます。

エラーコード表(現行モデル・直結式の場合)

現在販売されている三菱ふそう エアロエース・エアロクイーン、日野セレガ直結式フルオートバスエアコンはこちらとなります。

対象

およそ2008年以降製造のデンソーバスエアコンが対象です。

  • 三菱ふそう エアロクイーン・エアロエース(MS9系)
  • 日野 セレガ
  • いすゞ ガーラ
デンソーエアコン コントロールパネル 全体図
このコントロールパネルが設置されているモデルが対象です。

次の型式が該当します。

  • DDL-2ASE-24
  • DDL-2ASE-49
  • 当エラーコード表は、直結式エアコンが該当します。
  • 天井設置型のほか、三菱ふそうエアロエース・エアロクイーンに設定されている床下直結式も対象です。
  • サブエンジン式エアコンの場合は参考程度にごらんください。※後述しているエラーコード表(~2000年代・サブエンジン式)が参考になるものと思われます。

エラー確認方法

温度表示横にが表示されている場合、なんらかのエラーが発生しています。

この状態で「点検」ボタンを3秒以上長押しします。

コントロールパネルの図
点検ボタン長押しでエラーコードが表示されます。

長押ししている間、すべてのエラーコードが順次表示されます。

エラーがない場合は「000」と表示されます。

ボタンを離すともとに戻ります。

冷凍サイクルとゾーン制御システムについて

はじめにエラーコードの理解に必要な知識を提示しておきます。

 現行のデンソーバスエアコンは、2系統の冷凍サイクルを有します。

 つまり、コンプレッサー・エバポレータ・コンデンサといったエアコンユニットが2つ設置されています。2つのユニットは「No.1」と「No.2」として区別されます。

冷房時のゾーン制御図

つまり、エラーを確認するときは、どのユニットで起こっているか確認が必要となります。エラーコード表にある「No.1系統」などの表記は、エアコンユニットの系統のことを表しています。

 

 天井設置型については、左右が独立した冷房系統となっています。

 一見1つにみえるエアコンユニットですが、見えているのは化粧カバーです。カバーを外すと、左右に1台ずつ、独立したエアコンユニットが設置されています。

セレガのエアコンの写真

 No.1系統は車両右(運転席側)の冷房サイクル、No.2系統は車両左の冷房サイクルを示します。温度センサーも左右別で設置されています。

ゾーン制御図

 一方、床下直結式モデルについては、仕組みが異なります。

 天井設置型と同じく、計2系統の冷凍サイクルを有していますが、これはあくまで能力調整および故障時のバックアップ用です。2系統のエバポレータは1つのエアコンユニットに設置されており、送風時に混合され、共通のダクトから送風されています。そのため、ゾーンによる温度制御は行われません。温度センサも1つのみとなっています。

2つの冷凍サイクルの混合気が
供給される

 なお、暖房(ヒーター)についても、天井設置型はゾーン制御が行われます。

暖房時のゾーン制御図

 天井設置型については、前後左右計4つのヒーターユニットが床下に設置されています。4つのヒーターユニットは独立して風量・温度制御を行います。

ゾーン制御図

 一方、床下直結式の場合は、暖房も1つのエアコンユニットで担い、共通のダクトから送風されます。このため、独立した温度制御は行われません。

ゾーン制御図

リヒートコアについて

 「リヒートコア」とは、天井に設置されているエアコン(クーラー)ユニットに設置されている暖房放熱器のことを指します。

 床下のヒーターユニットには、暖房の熱源用にクーラント配管と熱交換器が設置されていますが、これと同様に天井設置のエアコンユニットにも、クーラント配管と熱交換器が設置されています。

 おもに冬場の除湿運転で吹き出し温度が下がりすぎるのを防止するため、冷却した吹き出し前の送気を温め直す(リヒートする)ための機構です。

 エアコンで除湿運転を行うには、一度冷凍サイクルで空気を冷却する必要があります。冷却することで熱交換器に結露が生じ、除湿する仕組みです。

コップの結露と同じ

 しかし、特に冬場、そのまま除湿済みの空気を送風してしまうと、吹出口から冷たい風が出てきてしまいます。

 そこで、吹き出し前に温め直してから送風する(=リヒートする)ようにします。このとき温めるのに使用するのが、リヒートコアです。

吸い込んで冷却して加熱すれば、車内が寒くなるのを防げる

「リヒート流調弁サーボモーター異常」というエラーがありますが、これはリヒートコアに流すクーラント量を調節するサーボが故障しているというエラーとなります。リヒートコア流調弁はプレヒーターに配置されていますので、そこを点検してください。

リレー・ヒューズボックス

温度ヒューズはプレヒーターの熱交換器(窯)に設置されています。釜の一番奥(底面)に設置されているため、点検口側からは目視できません。

リレー・ヒューズボックスは、トランクルーム内の天井に設置されています。電流ヒューズが溶解した場合は、トランクルームにあるリレーボックスを点検してください。

エラーコード(天井設置型)

コード内容判定基準
C1高圧異常(No.1系統)冷媒圧力(高圧側)2.82MPa以上、センサ出力4.335V以上
C2低圧異常(No.1系統)冷媒圧力(低圧側)0.05MPa以下、センサ出力0.75Vが1分以上継続した場合
C3高圧異常(No.2系統)冷媒圧力(高圧側)2.82MPa以上、センサ出力4.335V以上
C4低圧異常(No.2系統)冷媒圧力(低圧側)0.05MPa以下、センサ出力0.75Vが1分以上継続した場合
C7コンプレッサー制御弁異常(No.1系統)制御弁断線または短絡
C8コンプレッサー制御弁異常(No.2系統)制御弁断線または短絡
C10低圧圧力センサー異常(No.1系統)センサ入力4.35V以上が1分以上継続した場合
C11低圧圧力センサー異常(No.2系統)センサ入力4.35V以上が1分以上継続した場合
C20内気センサー1異常センサ抵抗値 200.93Ω以上または348.7Ω以下で発報
C21内気センサー2異常センサ抵抗値 200.93Ω以上または348.7Ω以下で発報
C22内気センサー3異常センサ抵抗値 200.93Ω以上または348.7Ω以下で発報
C23内気センサー4異常センサ抵抗値 200.93Ω以上または348.7Ω以下で発報
C25外気センサー異常センサ抵抗値 65.2Ω以上または122.6Ω以下で発報
C26内気ガスセンサー異常センサ出力 0.5V以下または断線・短絡時
C27外気ガスセンサー異常センサ抵抗値 30Ω以下
C28内気湿度センサー異常以下のいずれかで発報
・温度センサ抵抗値 65.2Ω以上または122.6Ω以下
・湿度センサ出力:4.5V以上または0.3V以下
C29内外気切り替えサーボモーター1異常ボリューム電圧検出不良
C30内外気切り替えサーボモーター2異常ボリューム電圧検出不良
C33イニシャル異常
C35通信異常コントロールパネル-エアコン側ECUでの通信異常
データ送受信が10秒以上停止しタイムアウトした場合に発報される。
C37CAN通信異常ECU-車両側ECUでの通信異常
C3812V過電圧異常
C3912Vショート異常
C4024V過電圧異常
H1温水入口温度センサー異常
H2温水出口温度センサー異常
H3温水出口温度過熱異常
H4温度ヒューズ異常
H5着火検出センサー異常
H6燃焼ファンモーター低回転異常
H7温水出口温度異常
H8燃焼ファンモーター高回転異常
H9温水配管誤接続
H10予熱器着火異常
H11三方流調弁サーボモーター異常
H12リヒート流調弁サーボモーター異常
H13吹き出し温度センサー1異常
H14吹き出し温度センサー2異常

エラーコード(床下設置型)

天井設置型とほぼ同じですが、床下設置型は左右の温度制御が独立していない関係上、一部コードが省略されています。

発報基準は天井設置型と同様です。

コード内容
C1高圧異常(No.1系統)
C2低圧異常(No.1系統)
C3高圧異常(No.2系統)
C4低圧異常(No.2系統)
C7コンプレッサー制御弁異常(No.1系統)
C8コンプレッサー制御弁異常(No.2系統)
C10低圧圧力センサー異常(No.1系統)
C11低圧圧力センサー異常(No.2系統)
C20内気センサー1異常
C22内気センサー3異常
C23内気センサー4異常
C25外気センサー異常
C26内気ガスセンサー異常
C27外気ガスセンサー異常
C28内気湿度センサー異常
C29内外気切り替えサーボモーター1異常
C30内外気切り替えサーボモーター2異常
C33イニシャル異常
C37CAN通信異常
C3812V過電圧異常
C3912Vショート異常
C4024V過電圧異常
H1温水入口温度センサー異常
H2温水出口温度センサー異常
H3温水出口温度過熱異常
H4温度ヒューズ異常
H5着火検出センサー異常
H6燃焼ファンモーター低回転異常
H7温水出口温度異常
H8燃焼ファンモーター高回転異常
H9温水配管誤接続
H10予熱器着火異常
H11三方流調弁サーボモーター異常
H13吹き出し温度センサー異常

エラーコード表(~2000年前半製造・サブエンジン式)

2000年~2006年くらいまでに製造されたデンソーバスエアコンについてはこちらです。

対象

  • 日野 セレガ・セレガR
  • いすゞ ガーラ2000
  • 三菱ふそう エアロバス・エアロクイーン(オプション装備車・MS8系)

次のコントロールパネルが対象です。

デンソーエアコン コントロールパネル 全体(2000年前後)
コントロールパネル

エラー確認のしかた

エラーが発生していると、温度表示左側に縦棒が表示されます。

「点検」ボタンを押すと、エラーコードが表示されます。

▲取扱説明書より引用

 複数のエラーが発生している場合は、くりかえし「点検」ボタンを押すことにより、すべてのエラーコードを順次表示できます。

応急運転のしかた

すべてのエラーコードが表示されたあと、さらに「点検」ボタンを押すと、エアコンを運転できる場合があります。

点検ボタンを押し続けていき、温度表示に戻った場合は、故障部分を回避してエアコンを使用することができます。

 ただし、点検ボタンを続けて押して、なにも表示されなくなった場合は、修理を受けるまでエアコンは使用できません(T_T)

エラーコード(修理するまで運転できないもの)

  • サブエンジン式エアコンについて掲載しています。
  • 直結式エアコンの場合は、参考程度にごらんください。

冷房運転時のエラーコード

コード内容詳細
C01高圧カット冷媒圧力が高すぎる。コンデンサーが汚れているなどにより、放熱が十分に行われていないことが原因。よって、コンデンサー・ラジエーターの洗浄を行う。
C02低圧カット冷媒圧力が低すぎる。冷媒ガスが不足していることが原因として多い。点検整備が必要。配管の気密チェックを行い、ガスの補充を行う。
C03油圧異常エンジン油圧異常もしくは油圧センサー故障。点検整備が必要。
C04水温サーミスタ異常水温センサーの故障。点検整備が必要。
C05水温異常サブエンジンがオーバーヒートしている。走行して冷却する。頻発する場合は点検が必要。
ラジエーターキャップ開けないこと!やけどします!
C06燃料バルブ断線燃料バルブの故障。点検整備が必要。
C07回転数センサ異常エンジン回転数センサーの故障もしくは回転数異常。点検整備が必要。
SEE起動失敗エンジンの起動に失敗。もう一度エアコンを起動して、エンジンがかかればOK。

暖房運転時のエラーコード

コード内容詳細
H01プレヒーター入口側サーミスター異常
H02プレヒーター出口側サーミスター異常バルブ開いているか?ポンプ動いているか?
H03過熱防止サーモセンサー異常プレヒーター過熱。給気口がふさがっていないか?冷却ファンが故障していないか?
H04温度ヒューズ異常温度ヒューズが飛んでいる。ヒューズ交換必要。過熱原因の探索・修理も必要です。
H05着火検出センサ異常炎センサーの異常。CdSセンサーの清掃。
H06燃焼モーター回転数センサー異常点検整備が必要。
H09温水配管の誤接続正しく配管されているか?
PHEプレヒーター着火不良プレヒーター点火に失敗。失火。再度エアコンを起動。繰り返す場合は要整備。

エラーコード(エアコンは使用できるが、要修理)

コード内容
C08フロスト防止サーミスター断線・短絡
C09燃料フィルター水分スイッチON
H07プレヒーター水温異常
H08温水流量調整サーボモーターポジション異常
A01内気サーミスター断線・短絡
A02外気サーミスター断線・短絡
U02内気ガスセンサー2出力異常
U03外気ガスセンサー出力異常
U04外気ダンパーサーボモーターポジション異常
U05内気ダンパー2サーボモーターポジション異常
U07バイレベル吸い込みダンパーサーボモーター右ポジション異常
U08バイレベル吸い込みダンパーサーボモーター左ポジション異常

エラーコード表(~1995年製造・サブエンジン式)

1995年より前に製造されたモデルのエラーコードは以下のとおりです。さすがに現役の車両は少ないものと思われますが、一応掲載しておきます。

対象

1995年より前に製造されたもの。

上部に7セグの温度表示部のみがついているコントロールパネルのもの。

エラーコード

多くは2000年前後製造モデルとほぼ共通

力尽きました٩(๑´0`๑)۶
必要な方はコメントからお知らせください。

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まとめ

以上、デンソーバスエアコンのエラーコードでした。

エラーになっていても、応急運転できることがありますので、確認してみてください。

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