エアコンの性能の表し方
エアコンの性能(能力)はkW(キロワット)という単位で表記されるのが一般的です。
W(ワット)というのは、一定時間に生じるエネルギーのことで、空調機の性能を表すためにも用いられる単位です。1時間あたり何J(ジュール)の熱量を発生させるかをWで表記します。
「○畳用」という表記の仕組み
Wという単位は、家庭用エアコンでも用いられています。
よくエアコンのカタログに「おもに○畳用」という表記がありますが、これは消費者によって分かりやすいように、業界団体が一般的な住宅の構造を想定したシミュレーションを行い、kWを畳の部屋に換算して表記しているものです。
国内で一般的に利用される日本電機工業会の定義(JEM-1447)では、以下の換算表が用いられています。
2.2kW | 6畳 |
2.5kW | 8畳 |
2.8kW | 10畳 |
3.6kW | 12畳 |
4.0kW | 14畳 |
5.6kW | 18畳 |
6.3kW | 20畳 |
7.1KW | 23畳 |
「おもに○畳用」と表記される場合には、上記の換算表が用いられます。それぞれの出力(kW)ごとにシミュレーションを行って算出しているため、単純に出力が倍になったからと言って、畳数まで倍になるわけではありません。
必要なエアコンの性能は設置条件による
上記の換算表はあくまで目安です。実際に必要な性能はエアコンの設置条件によります。
例えば、日当たりが良い条件で設置する場合、必要な冷房能力は当然上がります。また、窓が多く、断熱性が悪い場所に設置した場合も、必要な冷房能力は上昇し、上記の換算表を上回る出力が必要な場合もあります。
実際のところ、業務用エアコンでは畳数での表記がありません。kWでの表記しかなされておらず、業務用エアコンを設置する場合は、設置条件や設置場所の用途(例えばコンロなどがある飲食店では必要な冷房能力が上がる)などを総合的に加味して、設置するエアコンの能力を選定します。畳数はあくまで目安ということです。
コメント