皆さんはバスの非常口がどこにあるかご存知でしょうか。
今回は、万が一のときに役立つバスの非常口の扱い方、避難するときの注意点について解説していきます。乗降口を強制的に開けることができる非常コックについても取り上げていますので、確認してみてください。
非常口はバス後部の右側にあります
路線バス・観光(高速)バスの非常口は後部座席の右側にあります。
車内からみた非常口がこちらです。
非常口右上には、下の写真ような赤いカバーがついています。
このカバーを開けると、非常ベルが鳴り、非常口を開けるためのレバーが現れます。レバーを左に倒すと、非常口を開けることができます。
バスの非常口からの避難方法
バスの非常口から避難する際の流れは以下の通りです。
赤いハンドルカバーを開けて、レバー倒すと非常口のロックが外れます。非常口を外に押し開けます。
※このとき、レバーを持ったまま押し開けると、外に放り出されるので注意です。レバーは扉側に取り付けられています。
非常口前の座席を前に倒す。
避難の妨げにならないよう、非常口前の座席は前方へ倒れる仕組みになっています。非常口を開けてから(非常口を開けないと動かない)、座面ごと持ち上げるようにしてやると、前方へ倒れて避難スペースが出来上がります。
必ず後ろからクルマが来ていないか確認する。←コレ重要
とくに高速・観光バスは車体が大きいため、地面に降りると逃げ場がなくなります。後ろからクルマが来ていないことを確認してから降りることが大切です。
一度非常口に座ってから、外へ降ります。
上の写真の通り、非常口は意外と高さがあるため、飛び降りると怪我のおそれがあります。メーカーでは一度非常口に座ってから、地面に降りることを推奨しています。
客席が高い位置にあるバスでは、ラダー(はしご)が用意されていることもあります。非常口下部に格納されています。
非常口からの避難方法については、非常口付近に取り付けられている赤いカバーにも書かれています。
乗降口も非常口です!
乗降用の扉から避難することもできます。
慌てているとつい忘れてしまいますが、ふだんバスの乗り降りで使っている乗降口も緊急時には立派な非常口になります。
非常コックというバルブを操作することにより、誰でも強制的に扉を開けることができます。むしろ乗降口のほうが安全に避難できることが多いため、非常口の利用方法とあわせておさえておくと安心です。この方法について紹介します。
前扉・中扉を強制的に開けるには?(非常コックの使い方)
バスの扉付近に取り付けられている「非常コック」を操作することにより、強制的に扉を開けることができます。
扉の近くの足元に「非常コック」と書かれた小さな扉や箱があります。赤字で目立つように書かれています。
中扉付近にも中扉用の非常用コックがあります。
中にあるコックを操作します。ボタンを引くタイプやバルブをひねるタイプがあります。
コックを操作すると、扉を押さえつけているエアーが抜け、手動で扉を開けることができます。扉の取手を持って扉を開けます。
観光(高速)バスでは、扉を外側へ力強く押して開けます。
非常口より高さがなく、歩道・路側帯側に降りることができるため、可能であれば乗降口から避難するほうが安全です。
周囲のクルマに注意!
繰り返しになりますが、
非常口から避難する際は、必ず周囲のクルマに気をつけることが重要です。
とくに高速バスや観光バスなどの大型車は、非常口が高い位置にあるため、一度降りてしまうととっさに戻ることが困難です。
さらに、非常口の位置は車体後部から1メートル以上あり、大型バスの全長はおよそ12mもあります。万が一、非常口から降りた直後にほかのクルマが来ると、逃げ場がなくなります。
JAFによると、せっかく避難したのに後続車に轢かれて犠牲になるというケースは比較的よくあるようです。避難する時はもちろん、避難した後も速やかに安全な場所に移動することが極めて大切です。
とくに高速道路上で避難した場合は、避難した車両からはできる限り離れて(追突の可能性があるため)、ガードレールの外に退避するようにしましょう。
必ず安全確認してから避難しましょう。
まとめ
今回はバスの非常口についてまとめてみました。
非常口を使うような事態になっては欲しくありませんが、万が一の際に当記事の内容がお役に立てれば幸いです。
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