バスやトラックについている排気ブレーキ。
いったいどんなしくみでブレーキをかけているのか?
GIFアニメを使いながら解説していきます!
排気ブレーキとは?
排気ブレーキとは、エンジンブレーキを強める装置のことをいいます。
赤信号を目の前に減速中のトラックを思い出してみてください。
「ゴーーッ!プシュン!」って、エンジン音が変わることがありますよね。
あれが排気ブレーキの音です。
おもに小型~中型トラック・バスに補助ブレーキとして搭載されているものです。
車重が重いため、フットブレーキだけで止まろうとすると、ブレーキがすぐに摩耗してしまいます。
そこで、エンジンブレーキを強めることで制動力を増強することができる「排気ブレーキ」が装備されているのです。
左コラムレバーを操作することで、ON/OFFを切り替えることができます。
【アニメで解説】排気ブレーキのしくみ
では、そんなトラックやバスに欠かせない「排気ブレーキ」とは、どんな仕組みで動いているのでしょうか。
さっそく排気ブレーキのしくみを解説していきましょう。
排気ブレーキの仕組みは意外とかんたんです。
マフラーにバナナの皮を詰めたときをイメージしてください。
まず、通常のエンジンの動きをアニメで見ていきましょう。
燃料が爆発すると排気ガスが発生します。
発生したガスはピストンにより押し出され、マフラーから排気されます。
ここまでが通常のエンジンの動きです。
では、ここで排気ガスが出てこれないように、マフラーに蓋をしたらどうなるでしょうか。
排気経路の抵抗が上がり、排気ガスを押し出しにくくなりますよね。
つまり、ピストンが動きにくくなります。
ピストンとタイヤの車軸はつながっています。ピストンの動きがエンジンの回転を生んでいるのです。
ということは、ピストンの動きにブレーキがかかると、車の動きにもブレーキがかかることになります。
これが排気ブレーキの原理です。
排気経路をブロックし、ピストンの動きを排気ガスで封じます。この結果、ピストン、ひいては車の動きにブレーキをかけることができるという仕組みです。
もちろん完全に排気経路を塞いでしまっては、ピストンがまったく動けなくなり、エンジンが止まってしまいます。
そこで実際にはバタフライバルブといって、一定の圧力を超えると圧を逃がすことができる仕組みの弁で排気経路を塞ぐようになっています。エンジンが止まってしまったり、過度な負荷がかかる前に圧を逃がせるようになっているのです。
まとめ
今回は排気ブレーキのしくみについて解説してみました。
トラックやバスなど中型車以上の運転経験がある方なら、すでにご存知の話だったかと思います。
でも、排気ブレーキの仕組みを初めて思いついた人ってスゴイと思いませんか?
「マフラーを塞いでブレーキをかける」ってなかなか斬新な発想ですよね。
大型車には普通車にはないおもしろい装備がたくさんあります♪
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